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2012年6月1日 · TOP >. コラム. 心拡大と心肥大. ―発見のはじまりは、胸部レントゲンや心電図から―. 2012.06.01. 循環器科内科 准講師 渡邉 絵里. 健康診断や人間ドックの検査結果で、胸部レントゲンや心電図の所見で“心拡大”、“心肥大の疑い”、“精密検査が必要です。 循環器内科を受診して下さい”などと書かれて、心配されて外来にいらっしゃる患者さんに、よくお会いします。 “言葉の意味はよくわからないけれど、心臓が悪いみたいだから、とにかく来ました”という方が多いので、今回は心拡大、心肥大のお話を少ししてみようと思います。 まず、心拡大と心肥大という言葉、よく混同されて使われているのですが、実は意味が大分違います。 心拡大というのは、心臓の内径、内腔の大きさが大きいことをいいます。
脳動静脈奇形(AVM)とは、脳内で動脈と静脈の直接吻合を生じている先天性疾患です。 吻合部には異常な血管塊(ナイダス)が認められます。 通常の脳循環では、動脈ー毛細血管ー静脈の順に血流が流れますが、AVMでは毛細血管が欠損しており、流入動脈ーナイダスー導出静脈の順に血流が流れます。 動脈の圧が直接静脈に加わるため、ナイダスが徐々に増大することがあり、ナイダスが増大して破裂すると、クモ膜下出血や脳出血などの出血を起こします。 また、破裂しなくても、痙攣発作、精神症状、痴呆症状、頭痛、脳虚血発作、心不全を引き起こすことがあります。 AVMのエビデンス. AVMは出血で発見されることが70%と言われています。
- A.術中mriを核とした情報誘導手術
- 表2.東京女子医科大学神経膠腫摘出術における術中mriの使用率と摘出率
- B.標準的な放射線化学療法
- 初発神経膠腫に対する治療
- 再発時治療
- 4.新規治療法の開発と臨床試験
従来の手術は外科医の経験と技術によって判断施行されていました。我々は手術の成功確率を上げるために、客観的で再現性のある情報に基づいた手術-情報誘導手術-を提唱してきました。現在、それを提供する場が東京女子医科大学インテリジェント手術室であり、腫瘍の位置情報(解剖学的情報:術中MRIとナビゲーション)、どこに重要な脳の働きをする場所があるかの情報(機能的情報:覚醒下手術や運動神経モニタリング)、摘出したものが腫瘍であるかどうかの情報(組織学的情報:術中迅速診断や5ALA)を提供しながら、手術を遂行しています(24)。この3種類の情報を駆使して摘出する部位を決定するのが情報誘導手術で、情報誘導手術を実行する場所がインテリジェント手術室です。本システムは国際的な医学雑誌lancet oncolog...
*緊急性を優先し、術中MRIが使用できない場合もあるので使用率100%ではありません。 機能的情報としては、運動神経が傷ついていないかをみる運動誘発電位を全症例でモニタリングしており、半身不随(麻痺)の出現を防ぎながら手術を進めます。また、言葉の神経(言語野や言語神経)に近いところの腫瘍を摘出する際には、患者さんが起きた状態で会話をしながら腫瘍摘出を行う覚醒下手術を行い、言語障害(失語症)を最小限に抑えます(21)(22)(24)。運動神経に近い腫瘍では、上記の運動誘発電位モニタリングに加え、覚醒下手術で運動機能を細かくチェックしながら手術を行う場合もあります。 覚醒下手術は2000年以降、約500例に施行しています。 組織学的情報の基本は、手術中に小さな腫瘍組織を採取してインスタントで病理...
手術後にどのような補助療法を行なうかは主治医により意見が分かれるところです。しかし最近では欧米を中心に、複数の施設による大規模で多数の患者に対して信頼性の高い試験が行われております。我々はそれらの最新結果を基にして十分な説明を行い、同意を得た上で補助療法を決定しております。また、日本国内でも同様の試験が行われており、その中心となる組織である日本臨床腫瘍グループ(Japan Clinical Oncology Group: JCOG)の脳腫瘍グループ に参加している施設の一つです。現在の補助療法を下記に挙げますが、これらは一般治療方針であり、患者さん毎に異なる場合や新たな試験結果で変更する場合があることをご了解ください。
◆Grade 2:手術±放射線治療±化学療法(8) MRIでT2 強調画像での異常領域の90%以上摘出 → 経過観察 MRIでT2 強調画像での異常領域の摘出が90%未満の場合 星細胞腫で再摘出可能な場合 → 手術にて再摘出 星細胞腫で再摘出不可能な場合 → 放射線治療+化学療法(ACNU) 乏突起膠腫 → 化学療法(ACNU)◆Grade 3:手術+放射線治療+化学療法 Grade 3腫瘍に対する化学療法の薬剤は2種類あります。 (化学療法は後述するJCOG1016臨床試験 を行っており、ACNUおよびテモゾロミドのいずれかを用いています)◆Grade 4 :手術+放射線治療+化学療法(テモゾロミド) 上記に加え、前述のオプチューン(電場を用いた新規治療法)、後述する免疫療法(自家腫瘍ワクチン)や光線力学的療法(PDT)を行う場合があります。◆Grade 2: 可能な限り再手術にて腫瘍の最大限摘出を行います。MRI T2強調画像で90%以上の摘出ができ、かつ再手術の病理診断がグレード2の場合は、上記初発時の治療方針に従います。 MRI T2強調画像で90%未満の摘出の場合 → 化学療法(テモゾロマイド、初期治療で化学療法を行わなかった場合はACNU)+放射線治療(初期治療で行っていない場合)◆Grade 3, 4: 再手術が可能な場合は、手術による最大限摘出を行い、術中光線力学的療法(PDT)を併用します(適応のある症例は限られます)。術後の後療法に関しては、患者さんの再発前の治療内容をふまえ、化学療法(テモゾロミド、ACNU)や分子標的治療(ベバシズマブ)、免疫療法(自家腫瘍ワクチン)や定位放射線治療など様々な治療を行います。 * 自家腫瘍ワクチン・光線力学的療法ともに治療の...上述の集学的治療によりグリオーマの成績は改善してまいりましたが、特に悪性度の高いグレード4の生存率は低いままであります。またグレード2や3であっても悪性化を伴って再発した場合は治療の選択肢が限られるのも、治療の難しいところです。これらを少しでも改善するために、新規治療方法開拓も必要になります。当科では新しい術中放射線治療装置、ナチュラルキラー細胞(免疫細胞)による局所免疫療法、テモゾロマイド(テモダール:2006年9月認可)の国内臨床治験等、多数の神経膠腫に対する新規治療開拓を行ってまいりました。 現在、当施設で施行している臨床試験は以下に紹介します。なお詳細な内容はUMIN試験IDを用いてUMINホームページからも検索可能です。
新任教授ごあいさつ | 東京女子医科大学病院. 当院循環器内科学教室は、日本の循環器内科診療を黎明期から継続的に牽引してまいりました。. 初心を忘れることなく、謙虚に、真摯に患者さん・疾患と向き合います。. 循環器内科は、1967年にわが国で最初の ...
東京女子医科大学病院の救命救急センターは東京都新宿区をはじめ中野区、杉並区などの23区と西部地域の救急医療体制の中核となる施設であり、また東京都指定の災害拠点病院です。
慢性副鼻腔炎の標準的な治療はマクロライド少量長期投与を主体とした薬物療法と、内視鏡下副鼻腔手術の組み合わせです。 しかし好酸球性副鼻腔炎は手術を行っても再発しやすく、難治性です。 好酸球性副鼻腔炎症例のCT. 好酸球性副鼻腔炎と喘息の関係. -One airway, one disease- 好酸球性副鼻腔炎の病態は喘息と密接にかかわっており、アレルギ-性鼻炎と喘息の関係のようにone airway, one diseaseとも呼ばれます。 成人喘息の病態は、可逆性気道狭窄と気道過敏性の亢進をともなう気道の慢性炎症です。 喘息における気道慢性炎症の病態はTh2炎症とも呼ばれるアレルギー性炎症で、CD4陽性T細胞(いわゆるヘルパーT細胞)の亜群であるTh2細胞が主体となります。
頭頸部がんについて. 頭頸部がんは、頭頸部領域に発生する悪性腫瘍の総称で、全がんの3~5%です。 口腔・咽頭・喉頭がんは頭頸部がんの約8割を占め、その発症のリスク因子は喫煙と飲酒です。 また、ウイルス感染もリスク因子の一つであり、上咽頭がんはEBウイルスと、中咽頭がんはヒト乳頭腫ウイルス(HPV)との関連が知られています。 近年の禁煙活動の普及により喉頭がんは減少傾向ですが、口腔・咽頭がんは増加傾向にあります。 男女比は、喉頭がんは10:1で、咽頭がんは5:1と男性に多く、組織型は扁平上皮癌が大多数を占めます。