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  1. ポリプロピレン - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/ポリプロピレン
    • 構造と物性
    • 化学的性質
    • 電気的・光学的性質
    • 歴史
    • 合成
    • 製造とプロセス技術
    • 改質
    • 用途
    • 規制
    • 関税上の取り扱い

    立体規則性

    ポリプロピレンの立体規則性は、ポリプロピレンの構造と物性を理解する上で非常に重要な概念である。隣り合うメチル基(右の図中のCH3)の相対的配置が、最終ポリマーの結晶形成に強く影響を与える。なぜなら、各メチル基が空間配座を決めるからである。 立体規則性の違いにより、アイソタクチック(イソタクチック)、シンジオタクチック、アタクチックの立体規則性(タクティシティー)の異なったポリプロピレンが合成される。 アイソタクチックとは、不斉炭素が同じ絶対配置を持つような構造である。具体的には、プロピレン側鎖のメチル基が全て同じ方向を向いていて、かつ、プロピレンが頭-尾結合している構造である。一方、シンジオタクチックとは、不斉炭素の絶対配置が交互に並ぶ構造である。絶対配置がランダムな構造をアタクチックと言う。なお、アタクチックポリマーは通常、結晶化しない。 大部分の工業的に入手可能なポリプロピレンは、結晶性のアイソタクチックポリマーを主成分とし、0.5%から2%程度のアタクチックポリマーを含んでいる。アタクチックポリマーは、キシレンなどの有機溶媒に可溶なので、この性質を用いて市販のポリプロピンか...

    結晶構造

    アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンは、結晶性の樹脂である。 アイソタクチックポリプロピレンの結晶構造は、3/1螺旋鎖を基礎とする、α晶、β晶、γ晶、スメクチック晶などの結晶構造を取ることができる。支配的な結晶構造は、α晶(単斜晶)であり、これは、αI(空間群C2/c)とαII(空間群P21/c)に分けられる。α晶は、ラメラ構造が特異であり、親ラメラにほぼ直角方向に娘ラメラが成長したクロスハッチ構造を形成する。 β晶は、六方晶であり、ラメラ構造は通常のα晶のようなクロスハッチ構造はとらない。 γ晶は、三斜晶である。通常工業的に用いられる加工条件では、発現しない。 スメクチック晶は、工業的には、フィルム成形での急冷によって現れる。 シンジオタクチックポリプロピレンの結晶構造は、8/1螺旋鎖を基礎とする斜方晶である。

    共重合

    ポリプロピレンは、コモノマー(主としてエチレン)との共重合の形態において3種に分類される。すなわち、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーである。

    耐薬品性

    ポリプロピレンは、酸、アルカリ、沸騰した水、鉱物油など、多くの薬品に対して侵されないという優れた耐薬品性を有している。

    表面特性

    ポリプロピレンは表面自由エネルギーが低いため、接着性、印刷性に劣る。印刷する場合には、表面処理(コロナ処理)などを行った後、印刷を行う。

    ポリプロピレンは、基本的に絶縁性のポリマーである。誘電率は、2.2-2.6である。 結晶部と非晶部の屈折率の違いによりポリプロピレンは、半透明になる。ソルビトール系の透明化造核剤の添加により球晶サイズを小さくし、透明度を上げることが可能である。また、二軸延伸により透明化することができる。

    1950年代の初期にカール・チーグラーは、TiCl4(四塩化チタン)とAlR3(トリアルキルアルミニウム)の混合物(反応してTiCl3(三塩化チタン)を形成する)が、エチレンの重合反応の際に、最適な触媒となることを発見した[注釈 3]。しかし、このような触媒はアタクチック生成物が多かったため、プロピレンの重合反応の触媒としては、使用できなかった。 1954年にジュリオ・ナッタとカール・レーンは、TiCl3(三塩化チタン)とAlR2Cl(ジアルキル塩化アルミニウム)の混合物が、高活性なアイソタクチックポリプロピレンを与えることを発見した。そして1957年に、イタリアのモンテカチーニ(英語版)社(後のモンテジソン(英語版)社)がポリプロピレンの商業生産を開始した。 ジュリオ・ナッタの触媒の活性は、触媒(Ti)1グラムあたりポリプロピレン4キログラムであった(4 kg/g)。しかし、この触媒を用いた場合、製品に含まれている触媒の残渣が腐食性を持っているという問題があるため、触媒の残渣を除去するために、洗浄処理(脱灰処理)が必要であった。また、アイソタクチックインデックス(立体規則性指標)は、92%であり、アタクチックポリプロピレンの除去が必要であった。 1971年にソルベー社は、高沸点エーテル(ジブチルエーテル)の存在下で粉砕したTiCl3の混合物からなる新触媒を開発した。エーテルは、ルイス塩基として作用し、TiCl3の好ましくない活性点を不活性化した。助触媒としてDEAC(ジエチル塩化アルミニウム)を用いると、触媒の活性は、16 kg/gとなり、アイソタクチックインデックスは約96%となった。アタクチック成分の除去の問題を解決した。 1975年には、TiCl3とほぼと同等の結晶構造を持つ担体である、MgCl2(塩化マグネシウム)担持TiCl4を基礎とする新触媒が開発された。この触媒は、ルイス塩基として2−エチルヘキシル安息香酸を添加して活性化された。325 kg/gの高活性であり、残触媒の除去を不要にした。しかし一方で、アイソタクチックインデックス約92%だったために、アタクチック成分の除去が再び必要となった。 1981年になって、安息香酸エステルにかわりフタル酸エステルを添加した触媒が開発された。この触媒を用いると、アイソタクチックインデックスが97パーセントに...

    ポリプロピレンは、プロピレンのアリル位に結合している水素が高い反応性を示すため、ラジカル重合によって高重合度の重合体を合成することはできない。ラジカル重合によって得られるポリプロピレンは、重合度が低いアタクチックなポリプロピレンになってしまう。 チーグラー・ナッタ触媒は、固体触媒表面でプロピレンモノマーの挿入を規制するアイソタクチックな活性点を有する。現在、最も広く用いられているチーグラー・ナッタ触媒は、ルイス塩基(内部ドナー)としてフタル酸エステルを用いたMgCl2担持TiCl4を基礎とする物である。第2のルイス塩基(外部ドナー)として、アルコキシシラン化合物を添加し、アルキルアルミニウム化合物(一般的には、トリエチルアルミニウム)の存在下でプロピレンを重合する。なお、チーグラー・ナッタ触媒は、複数種の活性点を有するためマルチサイト触媒と呼ばれる。 メタロセン触媒は、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)などの遷移金属に配位したメタロセンと、MAO(メチルアルミノキサン)から構成される。配位子の分子構造によりアイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックにポリプロピレンを与える。MAOに代わり、ボレート化合物やモンモリロナイトなどの鉱物も使用される。メタロセン触媒は、単一種の活性点を有するためシングルサイト触媒と呼ばれる。

    規模

    ポリプロピレン製造プラントの規模は、年産4万トンから55万トン程度である。近年の新設プラントにおいては、年産20万トンから30万トン以上の規模が一般的である。

    製造条件

    ポリプロピレンの合成原料には、純度99.5重量パーセント以上のポリマーグレードのプロピレン(PGP, Polymer Grade Propylene)が用いられる。なお、水分、酸素、一酸化炭素、硫黄化合物は、触媒毒となるので、一定量以上含有してはならない。 圧力15 - 60 bar、温度60 - 100 ℃で重合反応を行うことが一般的である。最適な圧力と温度は、製造プロセス、製造銘柄に依存する。ポリプロピレンの重合反応は発熱反応であるので、熱交換器、冷却ジャケット、モノマーフィードなどを用いて除熱される。 未反応のプロピレンは、分離・除去され、系内でリサイクルされる。分離されたポリプロピレン粉体は、触媒の失活工程、乾燥工程を経て、安定剤などの添加剤が添加された後に、押出機でペレットにされる。

    プロセス技術

    以下のポリプロピレンの製造プロセス技術が、ライセンスされている。これらは、バルク(液化プロピレンを溶媒とする)、気相またはそれらの組み合わせであり、プロピレン以外の溶媒を必要としないプロセスである。 1. イネオス・テクノロジーズ(英語版)(INEOS Technologies) - Innovene PP 2. エクソン・モービル・ケミカル(英語版)(ExxonMobil Chemical) 3. 住友化学- 気相法技術 4. WRグレース(英語版)- UNIPOL PP 5. 日本ポリプロ- Horizone PP 6. ボレアリス(英語版)(Borealis AG)- Borstar PP 7. 三井化学- Hypol 8. ライオンデル・バセル(英語版)(LyondellBasell Industries)- SpheripolおよびSpherizone 9. ルーマス・ノボレン・テクノロジー(Lummus Novolen Technology GmbH)- Novolene 全世界で稼働中のほとんどのプラントは、以上のいずれかのプロセスでポリプロピレンを生産している。い...

    化学的変性

    1. 無水マレイン酸変性ポリプロピレン - 無水マレイン酸でグラフト変性したポリプロピレン。接着性などの改良用途。 2. 塩素化ポリプロピレン - バンパー用プライマー(下地塗り用の塗料)や印刷インキのバインダーの用途。

    コンパウンド

    既存のポリマーや充填材をブレンドすることで改質された新しい組成物を得る。 1. エラストマー変性 - EPDM、EPR、SEBS(スチレン-ブタジエンブロック共重合体)などのエラストマーにより耐衝撃性を改良する。 2. フィラー(充填材)入り - ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウムなどで強化する。 3. TPV (ThermoPlastic Vulcanizate) - 架橋されたエラストマーとの熱可塑性ブレンド。エラストマーと動的架橋することで得られる。

    ポリプロピレンは、建築・建設資材や家庭用品として容器、おもちゃ、スポーツ用品、電気器具、カーペット、包装材料、繊維、文具、プラスチック部品、実験器具、スピーカーのコーン(振動板)、自動車部品、紙幣など、様々な用途に用いられる。

    食品接触

    日本国は、食品衛生法により、「有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着して人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装又は食品若しくは添加物に接触してこれらに有害な影響を与えることにより人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装は、これを販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、又は営業上使用してはならない」と定めている。この法律をもとに、食品包装用プラスチックの安全性を確保するための具体的な規格として「食品添加物等の規格基準」が定められている。 ポリオレフィン等衛生協議会(JHOSPA)は、自主規制を設け、これに適合したポリオレフィン樹脂に対して登録番号を付与し「碓認証明書」を発行している。 日本国外で使用される場合も、それぞれの国の法規制に合致する必要がある。ただ、一般にアメリカ食品医薬品局(FDA)の基準(21 CFR Sec. 177.1520 - Olefin polymer)が要求されることが多い。

    消防

    日本においては、難燃化されていないほとんどのポリプロピレン樹脂は、消防法において、指定可燃物(合成樹脂類) (指定数量:3000 kg) に該当する。貯蔵及び取り扱いには、市町村の条例の定める技術上の基準に従う必要がある。

    日本の税関の区分によるプロピレンの共重合体は、コモノマー(エチレン、ブテン-1など)の合算重量が5パーセントを超える物と定義されている。よって、前述のランダムコポリマーの多くは、税関上はホモポリマーとして扱われる。一方、ブロックコポリマーの多くは、プロピレンの共重合体に分類される。なお、日本の関税率表の番号(統計品目番号)は、ポリプロピレン、プロピレンの共重合体に対して、おのおの 3902.10-010、3902.30-010 である。

    • UD1842000
    • 半透明 固体
    • (C₃H₆)ₓ
    • 0.855 g/cm³, 非晶, 0.946 g/cm³, 結晶, 0.90 - 0.92 g/cm³, 成型品
  2. 発泡プラスチック - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/発泡プラスチック
    • 特徴
    • 歴史
    • 使用される主な合成樹脂
    • 気相発生方法による製法分類
    • 高分子の状態による製法分類
    • 低発泡異型押出
    • 物性
    • 軟質ポリウレタンフォーム
    • 硬質ポリウレタンフォーム
    • ポリスチレンフォーム

    基本的には原料である合成樹脂の特性を引き継いでいるが、泡を含まない合成樹脂成形品(「ソリッド」と呼ばれる)と比較すると柔らかくなり、緩衝性や可撓性に優れる。その反面硬さがもたらす強度など機械的性質や耐久性・耐候性には劣る。空隙を含むことから高い浮力を示すほどに軽量でありかつ断熱効果を持つが、一方で可燃性はソリッドよりも高まり耐熱性も下がる。誘電率は低下し、発泡体はソリッドに比べて電気絶縁性に優れる。また、気泡が光を乱反射させるために透明な成形品は得られない。 ソリッドと比較して同じ質量が何倍の体積となったか、すなわち見掛け密度を発泡前の合成樹脂の密度で割った値を発泡倍率と言い、値が高いほどソリッドと異なる性質を際立たせる。また、広義には発泡倍率10倍以下、実際に製造されているものでは2倍前後のものを「低発泡成形品」と呼び、低いものほどソリッドに性質が似てくる。 気泡の形状も性質を特徴づける。各気泡がおのおの個別に封じられているものは「独立気泡型」(独立・密閉)と呼ばれ、適度な弾性を持ち寸法維持性が高い。それに対し気泡が繋がっているものは「連続気泡型」(連通・開放)と呼ばれ、より柔らかい性質を持つ。ろ過分離やフィルター用途に用いられる場合はこの連続気泡型が使用される。製造時にフォーム内で発生する気体の量および圧力と、合成樹脂の反応・固化が進展するにつれ増加する粘性とのバランスによって、気泡の形状が決まる。気体量や圧力が高ければ連続気泡型となり、逆に粘度上昇が充分速く進み気泡壁が強度を持つと独立気泡型となる。これらは基本的に原料の選定によって決まるが、独立気泡フォームを圧縮して潰し連続気泡とする方法もある。 このような長所を特徴づけたり短所を低減させたりするため、様々な改良が行われる。軽量化は発泡倍率が関わるが、膨張後の形態を保持するための技術が開発され、200倍発泡なども製品化されている。機械的性質や耐熱性の向上には、フィラー類の添加やエンジニアリングプラスチックなどとのアロイ化などのほか、後加工による複合化が行われてきたが、リサイクルを阻害しないよう単一の合成樹脂そのものを高分子化や結晶化・架橋化させる手段も取られている。成形性を維持しつつ難燃剤や帯電防止剤などの材料を原料にコンパウンドすることにより、特定の機能を付加することもできる。

    自然界の高分子発泡体としては軽石が、また発泡体ではないが高分子と気体の不均一分散系としてはスポンジがあり、これらは古くから浴用や化粧・洗浄用また研磨用などに使われていた。人工的に製造された最初の高分子発泡体はゴムであり、重炭酸ナトリウムを練りこんで加硫させる際の熱で発泡を起こしたもので、大正時代の日本では人力車のタイヤなどに使われた。 その後、ラテックスに石鹸を加えて泡立て、それを固めるダンロップ法が確立され、用途が広がった。第二次世界大戦以後はクッションやカーペットの裏打ちなど生活用品での採用も拡大した。さらに合成樹脂の発泡技術が上がり、ウレタンフォームや発泡スチロールなどの安価かつ使い勝手の良い製品が上市され、包装・建築・緩衝用など幅広い分野で採用されるようになった。

    幅広い用途で使用されているが主な原料合成樹脂は、ポリウレタン (PUR)、ポリスチレン (PS)、ポリオレフィン(主にポリエチレン (PE)やポリプロピレン (PP))であり、これらは「三大発泡プラスチック」と呼ばれる。この他にも、フェノール樹脂 (PF)、ポリ塩化ビニル (PVC)、ユリア樹脂 (UF)、シリコーン (SI)、ポリイミド (PI)、メラミン樹脂(MF)などもそれぞれの特性を生かした用途において発泡化され用いられている。

    合成樹脂を発泡させる気相を得る方法は主に、化学反応を利用する方法(化学反応ガス活用法)、沸点が低い溶剤を用いる方法(低沸点溶剤活用法)、空気を混入させる方法(機械的混入法)、含ませた溶剤を除去する過程で空隙を作る方法(溶剤除去法)などがある。 化学反応ガス活用法には、PURなどで用いられる重合時に発生する炭酸ガスを用いる手法と、PEなどで利用される発泡剤が熱分解反応時に発生する炭酸ガスや窒素ガスを利用する手法がある。幅広い発泡倍率を選択できる。また、これら化学反応は概して発熱反応であるため、反応熱を利用することもできる。 低沸点溶剤活用法では、低級アルカンや塩フッ化アルカンなどを含有させ、成形時の加熱や反応熱または圧力開放を利用して溶剤を気化させることで発泡させる。硬質PURや押出成形PSなどで用いられる。また化学反応ガス活用法と併用する場合も多く、発泡倍率の選択幅も広い。塩フッ化アルカンには過去クロロフルオロカーボンが多用されていたが、環境への配慮からオゾン層破壊係数が低い原料への転換が行われている。 機械的混入法は、重合前のオリゴマーや加熱溶融させたポリマーなど流動状態の材料に空気や窒素ガスなどを吹き込み、機械的に混合または混練させて成形する。主にゴムやエラストマー類、または押出成形品などで用いられる。 溶剤除去法では、PFなど重合時に使用する溶剤を反応硬化後に除去し、多孔質を形成する。除去法は加熱蒸発または水に浸漬する手段などがある。微細な孔が成形できるため、人工皮革などを製造する際に用いられる。

    成形法には、発泡時の高分子材料がどのような状態にあるかによって区分する分類もある。低分子量のオリゴマーなど液状の高分子を注型する際に発泡させる場合は「注型発泡成形法」、加熱などにより流動性を持った状態での発泡は「溶融発泡成形法」、固体またはそれに準じる状態での発泡は「固相発泡成形法」と言う。これらの成形において、発泡させる際の合成樹脂の粘性および表面張力(または界面張力)が成形に影響を及ぼす。

    一般に合成木材と呼ばれる発泡倍率1.4 - 2.0倍程度は、気泡部分が現れず平滑な表面状態に仕上げるための工夫が施される。主原料はPS、PVC、PEあるいはABS樹脂が用いられ、アゾジカルボン酸アミドを発泡剤に、酢酸亜鉛や金属石鹸またはタルク類を発泡助剤に使用する。成形は溶融発泡成形法の一段法に準拠するが、押出しダイを通して自由発泡させた後にサイジングを施す方法(フリー発泡法)と、特殊な押出しダイを用いて表面を先に固化させる方法(セルカプロセス、セルカ発泡法)がある。 フリー発泡法に用いる押出しダイは、流路断面の変化は緩やかに、ランド部は極端に短くしてクロムめっきする必要がある。これは流路断面積が急激に変動するような設計だと局部的にガス部分の発泡が起こり、表面の荒れや気泡の破壊が起こるためである。この押出しダイを通して吐出発泡が始まった合成樹脂を、20 -150mm離したサイジングダイに通し冷却する。これにより外側が固定された中で内部のみで発泡が続き、表面が平滑で寸法が定まった成形品が連続的に得られる。 フランスのユージンクルマーン社が開発したセルカプロセスは、中にマンドレル(芯金)を持つダイを用いて中空状に押出し、ダイ出口と同形の冷却サイジングを通過させていち早く表面を固化させる。これにより発泡がもたらす膨張は中空で押出された合成樹脂の内側のみに向かい、やはり表面が滑らかな成形品を連続して得ることができる。

    気泡の構造

    気泡(細胞とも言う)と隔膜の構造は、物性に大きな影響を与える。気泡が隔膜で完全に区切られている場合は反発力を持つ硬い構造となり、浮力や断熱に向いた性質を帯びる。気泡が繋がっている場合は空気や液体を通し、また柔らかい肌触りとなる。同じ発泡倍率下で気泡が小さくなると隔膜は薄くなる。また熱可塑性樹脂を発泡させると、全体の強度や接触面積の増加から耐薬品性は低下するが、隔膜を微視的に見ると二軸延伸効果から弾性や柔軟性および耐寒性は高まる。独立気泡と連続気泡の比率は、エアーピクノメーター法(空気比較式比重計)で計測される。 内部で気泡がどのように分散しているかについては、いくつかの理論が提唱されている。発泡剤がランダム分布し、その幾つかが結びついて気泡を形成する仮説から誘導される理論では、気泡の大きさはポアソン分布に従うと考えられ、一つの気泡が有限なn {\\displaystyle n} 個の発泡剤から作られる確率P ( n ) {\\displaystyle P(n)} は、 1. P ( n ) = n ¯ n n ! e − n {\\displaystyle P(n)={\\frac {{...

    機械的性質

    独立気泡型の機械的性質は、圧縮応力(圧縮強さ)S f {\\displaystyle S_{f}} と圧縮弾性率E f {\\displaystyle E_{f}} で示される。 1. S f = π 2 k E s 6 ( 1 − V s ) 2 α ( α − 1 ) 3 {\\displaystyle S_{f}={\\frac {\\pi ^{2}kE_{s}}{6(1-V_{s})^{2}}}{\\frac {\\alpha }{(\\alpha -1)^{3}}}} 2. E f = E s { 1 − ( 1 − d f d s ) 2 / 3 } {\\displaystyle E_{f}=E_{s}\\left\\{1-(1-{\\frac {d_{f}}{d_{s}}})^{2/3}\\right\\rbrace } 3. ただし、 1. k {\\displaystyle {k}} は、境界条件と平板の形状に関する定数、8 ≤ k ≤ 16 {\\displaystyle {8\\leq k\\leq 16}} 、 2. E s {\\displaystyle {E_{s}}} は、ポリマーの弾...

    熱的性質

    断熱性を理論づけるには、粉体形モデルと多泡形モデルがある。粉体形モデルとは気体の周囲六面を固体が覆う単位を想定し、多泡形モデルはその逆に固体の周囲を気体が取り囲んでいる状態を単位として見る。以下に多泡形モデルの熱伝導率(近似値)を示す。 1. 1 λ r = 1 − V 1 / 3 λ s + V 1 / 3 λ s ( 1 − V 2 / 3 ) + λ g V 2 / 3 {\\displaystyle {\\frac {1}{\\lambda _{r}}}={\\frac {1-V^{1/3}}{\\lambda _{s}}}+{\\frac {V^{1/3}}{\\lambda _{s}(1-V^{2/3})+\\lambda _{g}V^{2/3}}}} 2. ただし、 1. λ r {\\displaystyle {\\lambda _{r}}} は、フォームの熱伝導率、 2. V {\\displaystyle {V}} は、気体の体積分率(気孔率)、 3. λ s {\\displaystyle {\\lambda _{s}}} は、ポリマーの熱伝導率、 4. λ g {\\displays...

    連続気泡型で柔らかい軟質ポリウレタンフォーム(軟質PUF)は、開放状態の気泡を持ち、圧縮に対して極めて柔らかく、また復元性を持つ。 一般的な発泡倍率は10 - 60倍、見掛けの密度は16 - 100kg/m³。第二次世界大戦後にアメリカでPURへの関心が深まり、フォームの研究が盛んになった。1957年頃にはポリエーテルの実用化がポリウレタンフォームのコストダウンを実現し、用途が急速に拡大した。1958年にデュポンがフロンガス発泡法を確立したが、後の技術開発によって脱フロンが実現している。 原材料 1. ポリウレタンフォームは、大きくポリエーテル系とポリエステル系に区分できる。ポリエーテル系は化学構造がランダムで、弾性に優れ、加水分解性が低く、コストが低い。ポリエステル系は極性カルボニル基や水素結合の量が多く、気泡径の調整が容易で、機械的性質や耐薬品性などに優れる特徴を持つが、加水分解を起こしやすい。 2. ポリエーテル系フォームの原料は、トリレンジイソシアネート(TDI)-80と分子量3000のポリエーテルポリオールが標準的に使用される。フォームの弾性を上げるにはイソシアネートに変性TDIやTDI/ポリメリックMDI(クルードMDI)混合物などを併用し、ポリオールも分子量の高いタイプやグラフト・共重合ポリオールまたはポリマーフィラー分散ポリオールなどを併用しつつ、架橋剤の選択なども工夫が施される。これにより、ボールリバウンド率50%以上の弾性フォームを得ることも可能となる。密度を高めるにはイソシアネート・ポリオールの選定以外にフィラーを加える手法もあり、逆にソフトさを追求して密度を下げるには発泡助剤の使用などが挙げられる。ポリエステル系フォームは、TDI-80、TDI-65、分岐ポリエステルポリオールなどの原料を用いる。添加剤としては、気泡を整えるシリコーン、触媒類、また着色用染料・顔料や難燃剤、強化フィラーなどを用いる場合がある。 3. 発泡には水と発泡助剤が使用される。開発当初は発泡時の内部温度を低減しスコーチ(部分焼け)を防ぐ効果からトリクロロフルオロメタン(フロン-11)が補助的に使用されていたが1995年を最後に使用が禁止され、またこれに代わった塩化メチレンも使われなくなり、不燃性を持つ低沸点の化合物の利用と空気冷却など製造工程での工夫が施され、フロ...

    硬質用ポリオールを用いたPURを独立気泡で発泡成形すると、硬質ポリウレタンフォーム(硬質PUF)が得られる。PUFの定義は旧JIS K-6900では「圧縮強さが極めて大きく、変形させると応力を外してもほとんど戻らない」と曖昧な定義に留まっているが、ISO(TC61/WG10 [France-28] 205)では「50%圧縮後開放し、厚みの減少率が10%以上」と定められている。独立気泡の硬いフォーム構造をもったものは、最も高い断熱性を持っている。軟質ポリウレタンフォーム同様に研究開発が進む中、1958年にはHoudry社が開発した触媒を用いてワンショット法が実用化され、市場が大きく開けた。 原材料 1. 硬質用ポリオールは、ポリエーテル系ではエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加重合し官能基数3-8・当量70-200とした多価アルコールや多価アミンなどを使用する。これにより、架橋密度とハードセグメント比率を高めた硬質のウレタンが得られる。硬化開始剤にはペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、芳香族ジアミンなどから選択される。ポリエステル系ポリオールは、廃ポリエチレンテレフタレートを開始剤に用いる芳香族ポリオールがあり、難燃化が容易で安価な点が特徴である。 1. イソシアネートの選択は、現場スプレー発泡では成形時の粘性が高く蒸気圧が低いポリメリックMDI(クルードMDI)が使用され、モールディング発泡やブロック発泡では流動性を重視しTDIプレポリマーが使われる。また、ポリメリックMDIを触媒で三量化反応させたイソシアヌレート環を使用したPUFは特に「ポリイソシアヌレートフォーム」(PIRF) [注 2]と呼ばれ、耐熱性や難燃性が高い。 2. 触媒は第3級アミンに、スプレー発泡では反応を早めるために有機銀触媒が加えられる。発泡剤は過去、断熱性能を高めるフロン-11やジクロロフルオロメタン(フロン-12)が広く使用されていたが、1995年の使用禁止令以降は代替フロン(フロン-22、HCFC-141b(1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン)など)に転換され、さらに2000年代にはHCFC245faとHCFC365mfcの混合フロンやシクロペンタンなどへ変更された。水による発泡は併用する形で用いられていたが、実用化に向け...

    ポリスチレンフォーム(PSフォーム)は、1930年代にスウェーデンで研究が始まり、1943年にダウ・ケミカルが溶融発泡の押出発泡成形したスチロールボード(Extruded Polystyrene - XPS)を、1951年にドイツのBASFが固相発泡のビーズ法発泡ポリスチレン(Expandable Polystyrene Beads - EPS)を発明した。1960年代には押出発泡法の改良が進み、1961年には0.5mm程度の厚さを持つシート成形が可能となり「ポリスチレンペーパー」(または「発泡ポリスチレンシート」、Polystylene paper - PSP)が初めて上市された。標準的な発泡倍率は、XPSおよびEPSで50-100倍、PSPで10-20倍程度である。 原材料 1. 原料には汎用ポリスチレン(GPPS)が用いられる。ビーズ法(EPS)では、型内での予備発泡には水蒸気が用いられる。これは安価で熱効率が良く、PSが水蒸気を通しやすい性質から発泡剤への熱伝導が早い効果から採用されている。発泡剤にはPSの軟化点よりも沸点が低い炭化水素類(プロパン・ブタン・ペンタン・ヘキサン・ヘプタン・シクロヘキサンなど)を単体または混合して用いる。これら発泡剤の選択は、EPSの機械強度や寿命だけではなく発泡成形時のサイクルなどにも影響するため、適切な選択が必要になる。さらに、発泡時の合成樹脂可塑助剤として芳香族炭化水素(トルエン・エチルベンゼン)やハロゲン化炭化水素などを、気泡調整剤として塩素化ワックスなどを添加する場合もある。成形前にビーズ同士がひっつくことを予防するためには、複数の表面コーティング剤(ステアリン酸やロジンなどの金属石鹸、グリセリンやアマイドなど高級脂肪酸類、食用油類、タルクなど無機粉末、界面活性剤、他)を併用して用いる。 2. 押出成形(XPS、PSP)では、均一で微細な気泡をつくるために、無機ではシリカやタルク粉末、有機ではクエン酸-重曹の併用や反応系化合物などが核剤として利用される。発泡剤は蒸発型(低沸点溶剤活用法)と分解型(化学反応ガス活用法)が使われるが、分解型は窒素や二酸化炭素など発生するガスがPSを透過しやすく発泡倍率を上げにくい。そのため蒸発型発泡剤が一般的に採用され、プロパンやブタンなど沸点が低い石油系炭化水素が主に使用されている...

  3. フレネル菱面体 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/フレネル菱面体
    • 理論
    • 関連素子
    • 歴史
    • 参考文献
    • 関連項目
    • 外部リンク

    入射する電磁波(例えば可視光)は電場と磁場の横波から成っている。これら2つの場は直交し、強度には比例関係があるので、電場の方だけ考えることにする。反射面における電場の振動は直交する2つの成分、s成分(入射面に垂直)とp成分(入射面に平行)に分けることができる。これらはそれぞれTE成分(transverse electric)、TM成分(transverse magnetic)と呼ばれることもある。 フレネル菱面体に進入後、光線は2回の全反射を起こす。1回の全反射で、p偏光はs偏光に対し位相が円周の 1/8 (45°, π/4 ラジアン)だけ進められるため、2回の全反射で円周の 1/4 (90°, π/2)だけの位相差が得られる。これによって偏光の仕方を変えることができ、例えば直線偏光と円偏光の変換に用いることができる。 フレネル菱面体のはたらきは1/4波長板のものと全く同じである。波長板の方がより安価で広く使用されている一方、フレネル菱面体は広範な波長域に対しより精密な位相差を作ることができる。 偏光が変換できるのは、全反射において偏光の2成分が受ける位相のずれが等しくないことに起因する。それら2つの位相のずれそのものは普通の方法では観測できないが、位相の相対的なずれであれば偏光による効果を測ることで簡単に観測できる。界面における光の反射はフレネル係数で記述されるが、その導出において臨界角を超えた範囲での入射角と位相のずれとの関係(および反射係数の(複素数の)絶対値が1であること)が算出される。この詳細はフレネルの式(英語版)を参照。これらs偏光とp偏光の位相のずれ及びそれらの位相差(黒線で示す)を、入射角を横軸にとってプロットしたものがここに掲げるグラフである。

    2個のフレネル菱面体を貼り合わせたもの(接触面での反射を防ぐため強固に接合する)は、1/2波長板(英語版)としてはたらく。1個だけのときとは異なり、入りと出の光線を同一軸にすることができる(接触面について鏡映の向きに配置すればよい)。

    背景

    色偏光(複屈折を起こす結晶の薄片に偏光を通し、検出器にかけると色づいて見える現象)は1811年にフランソワ・アラゴによって発見され、1812年にジャン=バティスト・ビオによって詳細な分析が行われた。1813年、ビオはアラゴの研究のうち一つ、すなわち光学軸に対し垂直に切断された石英が、実は光線の進入距離に応じて偏波面(英語版)を緩やかに回転させていること(旋光)を突き止めた。彼はさらに歩を進め、テレビン油等のある種の液体もこれと同じ性質を持つことを発見した。 1816年、フレネルは色偏光に対する最初の取り組みを「光の波動説」に基づいて行った。 この時点では横波性を明示的に持ち出すことはなかったが、光を直交する2つの(偏光)成分から成るものとして扱っている。

    2つのプリズム(1817年)

    1817年フレネルは、入射面上を振動する直線偏光が、全反射によって部分的に無偏光化されているらしいことに気付いた。色偏光の実験に全反射を取り入れることで、フレネルは一見偏光していないように見える光線が、入射面に平行・垂直な2つの成分の重ね合わせであり、全反射に際それらの位相に差が生じることを見出した。入射角を適切に選べば(ただしこの時点では正確に算出されていない)、1/8 円の位相差が得られる。平行に配置した2つのプリズムを使ってそのような反射を2回起こせば、1/4 円の差になる。この場合、進行方向に対し 45° の角度で直線偏光している光は「完全に無偏光化される(completely depolarized)」ように思われた。これらの結果は報告書にまとめられ1817年11月にフランス科学アカデミーに提出された。 1818年1月の補遺においてフレネルは、偏光を一対のプリズムに通すことで、旋光と同じ現象を引き起こせると述べた。つまり、通常の複屈折性を持つ物質の薄片(光学軸に平行にスライスしたもの)に対して 45° の角度で光線を入射させ、続けて1枚目と 90° を成すよう配置した2...

    平行六面体(1818年)

    1817年11月の記録の欄外に、日付無しでこのような記載がある。「私はそれ以来、2つのプリズムではなくガラス製の平行六面体を使うようになった。」 平行六面体(こんにちフレネル菱面体と呼ばれているもの)への最初の日付つきの言及は1818年3月のアカデミーへの論文の中に見つかっているが、これはその後1846年になるまで行方不明になっていた。この記録の中でフレネルは、『菱面体によって完全に無偏光化された(fully depolarized)光線は、その後どのような旋光子(結晶、液体、その他フレネル自身による素子)を通過してもそれ以上の修正を受けない』(例えば、2個目の菱面体を通したときに再び偏光性を持つようになるといった性質が保たれる)と報告した。

    S. Bochner, "The significance of some basic mathematical conceptions for physics", Isis, vol.54, no.2 (June 1963), pp. 179–205; jstor.org/stable/228537.
    J.Z. Buchwald, 1989, The Rise of the Wave Theory of Light: Optical Theory and Experiment in the Early Nineteenth Century, University of Chicago Press.
    R.E. Collin, 1966, Foundations for Microwave Engineering, Tokyo: McGraw-Hill.
    O. Darrigol, 2012, A History of Optics: From Greek Antiquity to the Nineteenth Century, Oxford.
    円偏光、楕円偏光(英語版)、直線偏光(英語版)
    偏光回転子(英語版)

    T.B. Greenslade, Jr.による、往時のフレネル菱面体の写真集。 "Fresnel's rhomb", Instruments for Natural Philosophy, Kenyon College (Gambier, OH), accessed 4 March 2018; archived 28 August 2017.  著者からの訂正報告:"at Brewster'...

  4. 版画 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/版画
    • 凸版画
    • 凹版画
    • 平版画(リトグラフ)
    • 孔版画
    • 美術品としての版画
    • 参考文献
    • 関連項目
    • 外部リンク

    凸版(とっぱん)は、インクをローラーなどで版の出っ張った部分だけに付着させて、版に紙をバレンまたはプレス(版画プレス機)で押しつけて、紙に写し取るという方法である。凸版の製版では、版の出っ張った部分を作る作業を行なう。それを簡単にできるように、版の材料として、加工がしやすい材質の物が好まれる。例えば、木材、ゴム、リノリウムなどが凸版の版の材質としてよく使われる。。凸版画とは、凸版という方法で印刷された結果の物を指す場合もあれば、凸版の意味で使われることもある。凸版の製版は、版の出っ張った部分が、原画を左右反転させた鏡像になるようにして、製作する。凸版画には、木版画、リノリウム板を版材とするリノカット、ごむ版画、芋版画、紙版画などが含まれる。凸版の製版に必要な道具は、比較的安価に入手でき、また販売されている場所も比較的多い。製版の作業も比較的簡単である。

    凹版画とは、版の凹部で図柄を構成する版画技法である。 西洋美術の世界では、もっとも広く用いられた版画技法であり、とりわけルネサンス期以降、銅を版材とする銅版画において多くの製版技法が開発・蓄積されてきた。平版画や孔版画が未発達であった19世紀以前においては、単に版画といえば、多くの場合に「銅による凹版画」を指していた。銅が高価なため、今日では工業用や教材用としてポリ塩化ビニル板なども用いられるが、美術作品としては依然として銅材によるものが多い。 凹版画の印刷手順はまず、版全体にインクを乗せたのちに、これを布などで拭き、凹部にのみインクを残す。あとは、この版と紙を重ねて圧力をかければ、凹部のインクが転写されて完成である。 しかし製版の手順は、それほど単純ではない。版の凹部をどう作るかで、いくつかの技法があり、大きく直接法と間接法に分かれている。版に直接に凹部を刻む場合が直接法、酸などの浸食作用を利用して版面に凹部を作るのが間接法である。単一技法による作品もあれば、併用される場合もある。ここでは直接法としてエングレービング、ドライポイント、メゾチントを、間接法としてエッチング、アクアチントについて詳説する。

    平版画とは石版画、リトグラフと呼ばれているもので、油が水をはじく原理を利用している。1798年頃、アロイス・ゼネフェルダーが偶然に原理を発見し、以降ロートレックなどの画家が斬新で芸術性の高いポスターをこの方法で描いた。以前は巨大な石に描いていたが、近年は扱いやすいアルミ板を使うことが多い。専用のアルミ板などに油分の強いチョーク、クレヨン、油性のペンシル(ダーマトグラフ)などで描き、アラビアゴムや薬品を塗って、版を作る。注意する点は版にインクを塗る際、版が常に水で濡れていなければならないことである。紙に刷る度に、インクと水分が紙に移るので、版にインクを盛る前に必ず水で版を濡らす必要がある。そうしないとすぐに白いままにしておきたい部分にインクが付いてしまい、版が駄目になる。

    孔版画(こうはんが, 英: screenprinting または 英: serigraphy)とは、インクが通過する穴とインクが通過しないところを作ることで製版し、印刷する技法。「孔」とは「突き抜けた穴」の意味である。 孔版画にはたくさんの種類の技法が存在するが、特に歴史が長く、よく知られているものは、ステンシルとシルクスクリーンである。スクリーンは、英語の 英: screenが語源で、細かい穴がたくさんある布状の網目のシートのことである。昔は絹の布が孔版画の版の材料として使われたが、現在ではさまざまな材質のスクリーンが使われる。糸と糸の間の隙間がある絹の布は英語で silk screen (シルク・スクリーン)だが、silk screen を使った孔版画は英語で silk screen printing (シルク・スクリーン・プリンティング)と言う。しかし、現代は絹は孔版画に使われないので、孔版画の技法や日本語で言うところのシルクスクリーンの技法は、英語で screen printing (スクリーン・プリンティング)または serigraphy (セリグラフィ)と言う。screen print または serigraph とは、 screen printing または serigraphy と呼ばれる版画の技法を使って作られた版画作品を呼ぶ言葉である。 もし「印刷」の意味に製版の意味を含まず、紙の上にインクを付ける、狭義の意味だとすれば、孔版画の製版の方法にはたくさんの種類があるが、印刷の方法の種類は少ない。孔版画の典型的な印刷方法は、製版された版のスクリーンと紙を密着させ、スクイージー(英: squeegee)でインクをスクリーンの穴を通して紙へ押し出すというものである。 孔版画の製版の方法の例として、切り抜かれた型紙をスクリーンに貼るカッティング法、スクリーンに感光によって固まる乳剤を塗り、光を通す部分と通さない部分を描いた原画をスクリーンに合わせて露光して製版する直接法、特殊な描画材で描いた上に乳剤を塗って描画材の部分のみを剥離させる直間法、露光でスクリーンに定着する感光乳剤を利用する写真製版法などがある。 孔版画の他の種類の技法として、謄写版、コロジオン版画または毛筆謄写版と呼ばれるもの、プリントゴッコまたは新孔版画と呼ばれるもの、サン描画スクリー...

    版画作家によって制作される商業的な版画作品は、油彩画などと異なり、一回の作成で作られた版から何点かの作品が一度に刷られる。刷られる部数は作品や作家によってまちまちであり、美術品としての価値を鑑定した上で、作家とプロデュースする関係者によって決められる。

    グループ・ギャラリー編 『版画の買い方』 主婦の友社〈エランズ・ブックス〉、1990年。ISBN 4079365004。
  5. 謄写版 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/謄写版
    • 概要
    • 歴史
    • 主要メーカー
    • 関連項目
    • 外部リンク

    米国の発明家、トーマス・エジソンが1875年に謄写器(印刷器)を、1880年に製版方法をそれぞれ発明して確立した印刷技術である。孔版印刷技法の中でも、版である原紙と、版を謄写器に保持するスクリーンで構成されている点が最大の特徴である。 1887年に米シカゴのA・B・ディック社が「ミメオグラフ」として初めて商品化し、19世紀末には欧米を中心に世界中で普及。さらに原紙およびスクリーンを共に回転させることで印刷を自動化した輪転謄写機(1898年)をはじめとする製版・印刷技術の進歩に支えられ、1960年代以降の事務用PPC複写機普及まで、1世紀近くにわたって軽印刷の代表的印刷技法として広く用いられた。 後に誕生したシルクスクリーン印刷や、シルクスクリーン印刷の一種で製版方法を簡便にした理想科学工業製「プリントゴッコ」「リソグラフ」などと混同されることが多いが、これらは謄写版における原紙とスクリーンの機能をメッシュ(マスター)として一つに統合しており、謄写版とは異なる印刷技法である。

    前史

    欧米でヘクトグラフ(コンニャク版、1869年開発)やオフセット印刷(1875年開発)などの新しい印刷技術が次々と生み出されていたさなかの1874年、ロンドンに留学中のイタリア人法学生、エウジェニオ・デ・ズッカート(Eugenio de Zuccato)が考案し商業化された「パピログラフ」(Papyrograph)が謄写版の始まりとされる。パピログラフは、ニスを塗った紙に腐食性のインクを用いたペンで描画することで製版を行うもので、ズッカートはさらにタイプライターを用いて同様の原理で製版する技術について、1895年に米国特許を取得した。 米国の発明家、トーマス・エジソンは1875年、「エレクトリック・ペン」を使用する製版印刷技術「オートグラフィック印刷」(Autographic Printing)を開発し、1876年8月8日付で米国特許(第180857号)を取得した。これは湿式電池を電源として駆動するペンの先端から、毎秒50往復の速度で射出される針によってワックスを塗布した原紙を穿孔して製版するものであった。 印刷方法については、蝶番で取り付けられた跳ね上げ式の枠を持つ台を用い、台側...

    ミメオグラフ

    さらにエジソンは1880年、「オートグラフィック印刷」のうち、製版方法について抜本的に改良した新しい技法を発明した。これは「原紙(stencil paper)を細かく溝を切った金属のヤスリ盤(finely grooved steel plate)の上に置き、鉄筆(smooth pointed steel stylus)で筆記して製版する」方法で、特許第180857号における印刷方法と組み合わせることを想定していた。エジソンは同年2月17日付で米国特許(第224665号)を取得した。 この鉄筆とヤスリ盤を用いた製版技法に適したワックス原紙は1884年、アルバート・ブレイク・ディック(Albert Blake Dick)が開発した。ディックは原紙の特許を申請する一方、先行して同様の技法を考案し特許を取得していたエジソンに申し出て、米国・シカゴで自らが経営する事務用品販売会社、A・B・ディック社との間で特許第180857号および第224665号に基づく製造販売のライセンス契約を結んだ。 特許第180857号に基づくエジソンのオートグラフィック印刷試作品は金属製であったが、製材業出身のデ...

    サイクロスタイルと自動謄写器

    一方、英国ではハンガリー出身のデイビット・ゲステットナー(David Gestetner)が1881年、「サイクロスタイル・ホイール・ペン」(Cyclostyle wheel pen)を考案して特許を取得した。 ペン先には1インチあたり140個(140dpi)相当の細かい歯を持つ微小な鉄製の歯車を取りつけていて、金属板上にセットされた木枠に挟んで固定したワックス原紙に微細な穴を穿孔して製版したのち、謄写器の木枠に原紙をセットしインクローラーを用いてインクを圧着印刷するもので、製版器具の違いを除けばミメオグラフとほぼ同様の謄写版印刷技法である。ゲステットナーは器具に改良を加えた「ネオ・サイクロスタイル」の製造販売を1884年に始め、1890年代後半まで、木箱に用品一式を収めたミメオグラフに類似したセット形式で発売した。 さらに1891年、ゲステットナー社は謄写器の動作を自動化した自動謄写器「オートマチック・サイクロスタイル」(Automatic Cyclostyle)の発売を開始した。これは3つのローラーの回転に連動してその下を謄写器の枠と刷り台が往復するもので、1つ目のローラーが...

    アメリカ

    1. A・B・ディック(A.B. Dick Company) - アルバート・ブレイク・ディック(Albert Blake Dick、1856年-1934年)が1883年、製材所としてシカゴに開業した後、すぐに事務用品製造販売業に転換。エジソンとのライセンス契約のもと、ミメオグラフおよび鉄筆や原紙など謄写版印刷関連用品を供給し、20世紀の米国を代表する印刷・事務用品メーカーの1社に成長した。1900年には単胴式輪転謄写機「ロータリー・ミメオグラフ」を発売。同社製ミメオグラフはのち、代理店契約を結んだ内田洋行によって日本にも輸入された。ディックとエジソンの方針に基づき、A・B・ディック社は自社製謄写製品による印刷の許諾条件として、自社以外の原紙や印刷用紙、インク製品の使用を禁止。この是非についてユーザーとの間で争った訴訟でも1912年に勝訴したが、これは価格差別や抱き合わせ取引、排他取引などを禁止した1914年の「クレイトン法」成立の引き金の一つとなった。1926年にイリノイ州ナイルズに本社移転。謄写版に並行してより簡便なスピリット複写機の製造販売も手がけたほか、オフセット印刷機も...

    イギリス

    1. ゲステットナー(Gestetner) - 1881年にサイクロスタイルを考案したデイビット・ゲステットナー(1854年-1939年)が"Gestetner Cyclograph Company"としてロンドンに設立。1906年にはロンドン北部のトッテナム・ヘイルにゲステットナー工場を開設。1891年の自動謄写機「オートマチック・サイクロスタイル」に続き、1901年には複胴式輪転謄写機「ロータリー・サイクロスタイル」を開発。以後数多くの輪転謄写機を発売し、各国に供給する国際サービス網を確立した。1990年代まで従業員数千人の規模を維持し、153カ国で活動した。工業デザイナーの草分けとして知られるレイモンド・ローウィがデザインした、ゲステットナー66型輪転謄写機は同社の輪転謄写機を代表する製品となり、現在大英博物館に収蔵されている。1995年、グループ中心企業のインターナショナル・ゲステットナー社がリコー子会社となり、レックスロータリーなどとともにNRG Group PLCに統合された。2007年にRicoh Europeに改称。欧州、北アフリカ、中東を営業エリアとしてリコーが...

    ドイツ

    1. ロト(Roto) - 1912年、ロト・ウント・デベゴ工業株式会社(Roto- und Debego Werke AG)としてベルリンで創業。のちロト工業株式会社(Roto Werke AG)に改称。ヘルムシュテットに工場を置き、欧州の輪転謄写機メーカーでは最大の対米輸出規模を誇った。1982年に倒産。

  6. プリント基板 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/プリント基板
    • 概要
    • グローバル市場の状況
    • 分類
    • フレキシブル基板
    • 設計に関する技術
    • 基板実装に関する技術
    • 回路パターンの作成法
    • 電気的特性
    • 自動実装
    • 検査

    オーストリア人の発明家パウル・アイスラー(Paul Eisler)が考案した配線手法である。日本においては1936年(昭和11年)に成立した日本初のプリント配線板の特許が起源となる。集積回路、抵抗器、コンデンサー等の多数の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続することで電子回路を構成する板状またはフィルム状の部品。狭義は部品を含まない基板だけを指すが、広義には基板に電子部品を実装した状態も含む。主に、基材に対して絶縁性のある樹脂を含浸した基板上に、銅箔など導電体で回路(パターン)配線を構成する。いわゆるプリンテッドエレクトロニクスの一種であり、スクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット、オフセット印刷など様々な印刷技術が駆使されている。 用語はJIS規格においてJIS C 5603で以下のように定義されている。また、その参照元であるIECが制定したIEC 60194でも同様である。 プリント回路 (printed circuits) 1. プリント配線と、プリント部品及び(又は)搭載部品とから構成される回路。 プリント配線 (printed wiring) 1. 回路設計に基づいて、部品間を接続するために導体パターンを絶縁基板の表面又は表面とその内部に、プリントによって形成する配線又はその技術。 プリント回路板 (printed circuit board) 1. プリント回路を形成した板。プリント回路実装品 (printed circuit assembly) ともいう。 プリント配線板 (printed wiring board) 1. プリント配線を形成した板。 プリント板 (printed board) 1. プリント配線板の略称。 これによるとプリント配線板(もしくはプリント板)が「電子部品がはんだ付けされておらず、配線だけの状態のもの」(ベアボード)、プリント回路板(もしくはプリント回路実装品)が「電子部品がはんだ付けされて、電子回路として動作するようになったもの」と定義されることになる。実際にはプリント配線板のことをプリント基板、または単に基板と呼ぶ。生板(なまいた)、生基板(なまきばん)などの呼称もあるがこれは俗称である。別名を、プリント回路板のことはユニット、ボード、モジュール、パッケージ、アッシーなどの別名をあてるこ...

    世界全体のプリント基板メーカーは2014年時点で約2500社あり、このうち中国メーカーは1200社以上、次いで韓国・台湾・日本メーカーでほとんどのシェアを占めている。中国は世界最大のプリント基板生産地となっている。2012年のプリント基板の世界市場は約4兆円、プリント基板材料は約2兆円、およびその実装関連製品・装置は約2兆円規模となっている。

    プリント基板は次のように3つに分類される リジッド基板 1. 柔軟性のない絶縁体基材を用いたもの(固いを表す:Rigidから) フレキシブル基板(FPC) 1. 絶縁体基材に薄く柔軟性のある材料を用いたもの リジッドフレキシブル基板(Flex-Rigid/フレックスリジッド) 1. 硬質な材料と薄く柔軟性のある材料とを複合したもの フレキシブル基板は薄くて柔軟性があることから、機器に組み込む際に自由度が高く、小型の電子機器などに使われている。コネクタ間を配線するためのフィルム状配線材も機能的にはケーブルであるがフレキシブル基板と呼ばれることがある。単にプリント基板と呼ぶ場合にはリジッド基板を指すことがほとんどである。

    正式には「フレキシブル配線基板」(Flexible PWB) と呼ばれ、薄いポリイミドやポリエステルなどのフィルムで出来た基材の上に、薄い銅箔の配線パターンを持ち、表面を保護のための絶縁フィルムなどで被覆された配線基板。(業界俗別名「セミの羽」)

    プリント基板設計は、他の回路との相互接続、部品配置、機能、電気ノイズ、完成品の大まかな寸法などを考慮して誤差・公差解析を行い、これら要件に従って回路図・ネットリスト(Netlist)を作成する。 次に使用する材料・部品を記したBOM (部品表)を作る。材料の選択は、動作環境、耐用年数を考慮し、インピーダンス整合を考慮する。実装する電子部品の選択は、スペック・入手性・予算・サイズなどを考慮する。 このほかドリルファイルなど製造するためのデータを盛り込まれ、基板の設計者と製造業者との間でやりとりされるデータは、ガーバーデータと呼ばれる。ガーバーファイルの出力には「Quadcept」、「EAGLE」などのCAD・EDAツールが用いられる。市販のCADツールは、設計データがデザインルール(設計規則)に違反していないかを検証するためデザインルールチェック(DRC, Design rule checking)などの機能を有する(en:Comparison of EDA software参照)。 製造性考慮設計(いわゆるDFM=Design for manufacturability)や動作温度範囲における熱解析においては、CAE・有限要素解析(FEM)などのシミュレーションが活用される(ダッソー・システムズ社のAbaqusなど)。 このようなプロセスで設計された試作の検証を繰り返し、最適化を図る。

    (エッチング)レジスト

    1. プリント基板の製造工程において、基板を覆うように塗布あるいは貼付される物質、またはそうして形成された層のこと。役割としては、エッチング工程において、配線として残したい部分の銅に薬剤が接触しないようにする。かつてはポリアミドフィルムを貼付した後ドリルで穴を開けるなどしていたが、最近では感光性の組成物(フォトレジスト)を塗布して、パターン露光、現像(→フォトリソグラフィ)により、必要な部分のみを残す方法が主流である。エッチング工程の前に穴あけおよびスルーホールめっきを施している場合は、パターンを形成する部分とスルーホールめっきを保護するために両者をレジストで覆う必要があり、これをテンティング法と呼ぶ。 2. またパターンやスルーホールとなる部分に、はんだ(スズ-鉛めっき)を施してこれをエッチングレジストに使用するはんだ剥離法(パターンめっき法の工程の一部)という工法もある。この工法では、最終的にはんだを剥離しないでスルーホール部のみはんだを取り除いてPWBとして使用したり、パターン上のはんだの上に直接ソルダーレジストを塗布することではんだ剥離工程を省き多少コストを低くすることも...

    ソルダーレジスト(Solder mask)

    1. はんだ付けが必要な部分だけを銅箔として露出し、はんだ付けが不要な部分にはんだが付かないようにプリント板上に形成する熱硬化性エポキシ樹脂皮膜のこと。プリント板製造工程の最終段階で施工される。日本では主に緑色もしくは黄緑色のものが使われるが、海外生産品では青色や赤色その他の色も使われている。従来は緑色の顔料に塩素や臭素などの難燃性材料が含まれていたが、環境への対応としてこれらが不要な青色のレジストを用いた環境調和型(ハロゲンフリーまたはハロゲン/アンチモンフリー)のレジストが開発された。プリント配線板を焼却した際にダイオキシンなどが発生しにくいため、環境調和型プリント配線板基材と共に採用例が増えている。現在では緑色レジストでも塩素、臭素を含まないものが開発されている。なお、青色のレジストを使っていても環境調和型(ハロゲンフリーまたはハロゲン/アンチモンフリー)とは限らないので注意が必要である。

    永久レジスト

    1. フルアディティブ、パートリーアディティブ工法などでは、銅パターンを形成したくない部分にレジストを形成し、電解めっきまたは無電解めっきでレジストのない部分にのみめっきを析出させる。このときのレジストはめっきレジストとして機能すると共にそれ以降は剥離せずにそのままソルダーレジストとして使用するため永久レジストと呼ぶことがある。

    サブトラクティブ法

    全面に銅箔を張られた基板から、不要な部分を取り除いて回路を残す方法。 1. 配線として残したい部分に、シルクスクリーン印刷などで防蝕膜となるインクや塗料を塗布して覆い(マスキング)、金属腐食性のある薬品(銅箔の場合、一般的に塩化第二鉄溶液を用いる)で腐食(エッチング)させて必要な回路を残す方式。プリント基板という名称の語源はここから来ている。 2. 印刷によるマスキングに換えて、フォトレジストを塗布した基板を用いる。配線パターン形状を撮影したマスクフィルムで覆って感光させてから溶剤で溶かし、配線パターン部分を残してエッチングする方式。(フォトリソグラフィ)フォトレジストの特性により、感光した部分が耐溶解性となる(ネガ型)のものと初期状態では耐溶解性で感光した部分が溶解性となる(ポジ型)のものがあり、それに応じてマスクフィルムはネガ/ポジを使い分ける必要がある。この技術は、半導体の製造にも応用されている。 3. 腐食液を適切に処理しないと環境破壊につながるという点や、マスク作成の工程が複雑などの短所がある。 4. 全面が銅箔の基板から、不要な部分を機械的に切削、取り除いて回路を残す...

    アディティブ法

    絶縁体基板に回路パターンを後から付け加える方法。銅パターンを形成したくない部分にレジスト(めっきレジスト)を形成し、レジストのない部分に電解または無電解めっきを施すことでパターンを形成する。アディティブ法にはフルアディティブ法、パートリーアディティブ法、セミアディティブ法などがある。日立化成、日立化成エレクトロニクス、イビデンなどはフルアディティブ法を採用している(なお、これらの企業はサブトラクティブ法による製造も行っている)。 1. メッキ・電鋳の技術を応用して、回路パターンを析出させて構成するもの。 2. 導電性ポリマーを絶縁基板上に線状に絞り出して塗布し回路を構成するもの。銅箔よりは配線抵抗が大きいため、主にディジタル回路基板の試作に用いられる。 3. マルチワイヤー 3.1. ポリイミドで絶縁被覆した銅線を自動布線機で縦横自由に配線して絶縁多層配線構造を形成するプリント配線板。デジタル回路のバス配線長を等しくしやすいなどの特徴がある。日立化成が採用している。

    切断

    プリント基板は、生産性を考慮して1m四方や1.2m四方程度の1枚の大きさの基板に複数の基板をまとめて面付けして製造されることが多い。あらかじめ基板には、各基板間にNCドリルやVカットで切れ目を入れておき、完成後に折ってそれぞれを分離する。

    高速デジタル回路

    デジタル回路でも低速の動作であればプリント基板の特性はあまり配慮の必要がいらないが、高速の動作が必要な高速デジタル回路ではプリント配線のパターンが理想的な銅線ではないことを理解して、銅配線パターンが作るインピーダンスへの配慮が必要となる。(シグナル・インテグリティ) 具体的には信号の立ち上がりや立ち下りが1ns以下で配線長が5cm以上の場合に交流的な影響が出る可能性を考慮する必要がある(分布定数回路)。

    自動実装機

    1. プリント配線板に部品を取り付ける自動機械で、部品リールなどから部品を取り出し、部品を搭載し、穴挿入部品の場合はリードの切断、曲げ加工なども同時に行うのが一般的である。挿入部品用の自動実装機は「インサータ」、表面実装用の自動実装機は「マウンタ」と呼ばれる。はんだ付けなど一連の工程を受け持つ多数の機械を直列に配列した実装ラインに配置されている。現在、殆どの電子部品は自動実装に対応した仕様で作られ、リール供給または表面実装部品ではトレイ供給、バルク供給などで行われている。 2. 挿入部品を基板に挿入後に余分なリードを切断したり、部品が簡単には抜けないようにピンやリードの端を少し曲げたりする。部分はんだ付けまでを行うものもある。光学センサーで位置を正確に読み取って実装位置を微調整したり、クリームはんだや部品ピンの検査を行なうものもある。 3. 供給テープの無駄を省くために、バルク供給にシフトするケースもある。供給テープの交換時にも自動実装機を止めなくて良いようにもなっている。

    自動検査機による検査:自動光学検査(AOI)
    電気検査 - テスタを使って断線していないかなどを検査する。
    バウンダリスキャン、JTAG
  7. 板皮類 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/板皮魚
    • 概要
    • 形態
    • 分類
    • 脚注
    • 参考文献
    • 関連項目

    板皮類は4億年以上前のシルル紀後期に出現したとみられるが、この時期の地層からの報告はごく少数で、知られている化石種の大半はデボン紀のものである。同時代に淡水域で繁栄した棘魚類とは対照的に、板皮類は海で多様な種分化を遂げ、ほぼ全世界の海域に分布していた。一方で、胴甲目の仲間や節頸目の1科など、一部の種類は淡水魚であったことが示唆されている。 多くは上下に平たく縦扁した体型をしており、水底付近で暮らす底生魚であったと考えられている。ダンクルオステウスなど最大で6mを超える大型種も知られているが、ほとんどの仲間は体長1m未満であった。デボン紀後期に起きた生物の大量絶滅でほぼ姿を消し、軟骨魚綱の魚類にその地位を急速に奪われることになった。この時期を生き延びたごくわずかな系統も、続く石炭紀前期(ミシシッピ紀)に完全に途絶えたものとみられている。

    板皮類は顎(あご)に骨を備えた最初の脊椎動物である。真の歯はもたず、歯状の突起に変形した顎骨によって、獲物を効率よく捕食することが可能となっていた。頭部から肩部にかけての胴体は頑丈な骨板(それぞれ頭甲・胴甲と称する)によって覆われ、板皮類の独特な外見を作り出している。この装甲は関節によって接続された複数の甲板からなり、種類によっては可動性をもつ。 板皮綱の仲間は脊索の大半が骨に包まれるなど、頭甲綱(ヤツメウナギなど)と多くの特徴を共有する。臀鰭を欠き、尾鰭は上下対称のものと、上下非対称の異尾の両方が知られる。鰓室は神経頭蓋の前方に伸長し側面を皮骨に覆われ、5本の鰓弓をもつなど、鰓(えら)の発達も顕著であったと推測されている。また、脊椎動物としては最古の、胎生による繁殖を行うグループ(Ptyctodontiformes 目)も化石から発見されている。 板皮綱は単系統群であることが確実視され、Nelson(2006)の体系では顎口上綱に属する残るすべての仲間、すなわち軟骨魚綱・棘魚綱・Euteleostomi(硬骨魚類以下の脊椎動物すべてを包括したグループ)の姉妹群として位置付けられている。このほか、板皮綱を軟骨魚綱あるいは硬骨魚類と、相互に姉妹関係にあるとする仮説も提唱されている。

    板皮綱は6目で構成される。以下に示す系統はNelson(2006)の体系で主に採用されたGoujet & Young(2004)の見解に基づいており、従来板皮類として扱われていた Stensioelliformes 目・Pseudopetalichthyiformes 目は除外されている。 1. †Acanthothoraciformes 目 1.1. デボン紀前期に分布した海水魚の一群で、化石種は現在のヨーロッパ・アジア・カナダ極北部に産する。顎をもつ脊椎動物として最も早期に出現したグループと考えられており、Brindabellapis 属・Murrindalaspis属など数属が知られる。 2. †Rhenaniformes 目 2.1. デボン紀の海産魚で、北アメリカ・ボリビア・ドイツから化石種が知られる。エイのような体型をもち、1科を含む。 2.1. Asterosteidae 科 3. †胴甲目 Antiarchiformes 3.1. デボン紀を通じて、すべての大陸に分布した淡水魚の仲間で、2亜目7科に分類される。口はやや下向きに、眼は背中側についており、底生生物(ベントス)を捕食していたとみられる。松果体は眼の間にある。 3.1. Yunnanolepoidei 亜目 3.1.1. 「Yunnanolepidoidei」と表記されることもある。2科を含むが、いずれの科にも所属しない暫定的な属が多数知られる。 3.1.1. Chuchinolepidae 科 3.1.2. Yunnanolepidae 科 3.2. Bothriolepoidei 亜目 3.2.1. 「Bothriolepidoidei」と表記されることもある。2下目5科に細分され、Euantiarcha 下目は関節でつながった胸鰭をもつ。帰属未定の属も多数。 3.2.1. Sinolepida 下目 3.2.1.1. Sinolepidae 科 3.2.2. Euantiarcha 下目 3.2.2.1. Microbrachiidae 科 3.2.2.2. Bothriolepidae 科 - ボトリオレピス(ボスリオレピス) 3.2.2.3. Gerdalepidae 科 3.2.2.4. Asterolepidae 科 4. †Petalichthyiformes 目 4....

    注釈

    1. ^ 棘魚類は板皮類よりもやや早いシルル紀前期に現れ、ペルム紀まで生きていた。 2. ^ 当時の海域においては頂点捕食者に君臨していた。 3. ^ Tim Haines,Paul Chambers (著)、椿正春(翻訳)、「よみがえる恐竜・古生物」、p26では全長8-10mと書かれている。

    Joseph S. Nelson 『Fishes of the World Fourth Edition』 Wiley & Sons, Inc. 2006年 ISBN 0-471-25031-7
    岩井保 『魚学入門』 恒星社厚生閣 2005年 ISBN 978-4-7699-1012-1
    岩槻邦男・馬渡峻輔監修 『脊椎動物の多様性と系統』 バイオディバーシティ・シリーズ7 裳華房 2006年 ISBN 4-7853-5830-0
    岡村収・尼岡邦夫監修 『日本の海水魚』 山と溪谷社 1997年 ISBN 4-635-09027-2
  8. 蝋板 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/書板

    古代ローマ時代の蝋板と尖筆( スタイラス ). 蝋板 (ろうばん)とは木製の書字板(タブレット)で、木枠で囲んだ板の表面を 蝋 ( ワックス )の層で覆ったものである。. もう一つの蝋板と紐で綴り合わせて2枚重ねにし、ノートブック型のようにして使われること ...

  9. 道路情報板 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/道路情報板
    • 高速道路の情報板
    • 一般道路の情報板
    • 整備の沿革

    ネクスコ(旧:日本道路公団)が管理する道路での道路情報板は以下の種類が存在する。 1. A型情報板(インター流出部情報板) 2. B型情報板(インター入口情報板) 3. C型情報板(料金所情報板) 4. D型情報板(トンネル入口情報板) 5. E型情報板(トンネル内情報板) 6. F型情報板(中間地点情報板) 7. J型情報板(ジャンクション情報板) 8. K型情報板(広域情報板) 上記のほか、必要に応じて休憩施設混雑表示板や所要時間情報板、図形情報板なども設置される。 また都市高速道路でも独自の様式で情報板が設置される。 1. B型情報板(インター入口情報板) 2. D型情報板(トンネル入口情報板) 3. J型情報板(ジャンクション情報板) 4. K型情報板(広域情報板) 5. 図形情報板 6. 首都高速入口に設置されている道路情報板。

    道路管理者

    一般道路で道路管理者が設置する道路情報板の仕様は「道路情報表示装置」として仕様が定められている。 1986年(昭和61年)にLED道路情報板が開発されてからLEDを用いたものが主流である。3色表示可能なタイプは「NHL形」、15色表示可能なタイプは「HLM形」として仕様が定められている。 それ以前は建設省によって定められた1972年(昭和47年)9月27日の通達に基づいて以下の3種類のものが設置されていた。 1. 道路情報表示装置A型:原則としてオーバーヘッド形式であるもの。 2. 道路情報表示装置B型:原則として路側に設置し、表示幕により表示するもの。 3. 道路情報表示装置C型:原則として路側に設置し、表示板により表示するもの。 1. 道路情報表示装置B型 2. 道路情報表示装置C型 3. NHL型 4. HLM型

    警察

    一般道路で警察が設置する道路情報板の仕様は警交仕規によって定められている。以下に警交仕規による道路情報板の種類を列挙する。 1. 警交仕規第19号 交通管制用可変標識(1976年) 2. 警交仕規第42号 集中制御用フリーパタン式情報板(1982年) 3. 警交仕規第52号 集中制御用セミフリーパタン式交通情報提供装置(1986年) 4. 警交仕規第65号 マルチパタン式交通情報提供装置(1991年) 5. 警交仕規第66号 専用パタン式交通情報提供装置(1991年) 6. 警交仕規第220号 小型文字情報板(1996年) 7. 警交仕規第221号 小型旅行時間情報板(1996年) 8. 警交仕規第234号 マルチパタン式交通情報板(1998年) 9. 警交仕規第235号 専用パタン式交通情報板(1998年) 10. 警交仕規第1021号 交通情報板(2009年) 1. マルチパタン式情報板

    現場において手動で表示内容を変えるタイプの道路情報板は昭和30年台後半には既に登場していた。しかし、情報提供が必要になる都度作業を行わなければならない欠点があった。名神高速道路の開通当初も手動で表示内容を差し替えるタイプであったが、視認性の改良するため内部に照明を設けた字幕式に変更し、日本道路公団が管理する道路で標準的に採用するに至る。 1966年(昭和41年)12月に日本で初めて遠隔操作による電光式道路情報板が岐阜県大垣市の国道21号に設置された。この頃から遠隔操作による道路情報板の設置が始まったとされる。この当時の自動式の道路情報板は透光式、字幕式、電光式に分かれていた。 昭和60年頃より省エネ・長寿命の利点を持ったLEDが道路情報板に採用された。これに伴い、多様な表現が可能となり、道路利用者に提供できる情報の質と量が向上したと言える。

  10. くねくね - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/くねくね
    • 伝承の内容
    • 歴史
    • 議論
    • 参考文献

    「くねくね」とは田や川向こうなどに見える白または黒のくねくね動く存在であり、その正体を知ると精神に異常をきたす、とされている。ネット上でくねくねについて言及された最初の投稿とされるのは次のような話である。 その後、この話を改変して2ちゃんねるに投稿された話では、兄が正体を悟った場面以降が次のようになっている。 一般に「くねくね」の伝承については次のような要素が語られている。 1. 色は白い。稀に黒いくねくね(らしきもの)を見たという話もある 。 2. 人間とはかけ離れた動きで体をくねらせる 。 3. 夏の水田や川原など水辺で目撃されることが多い 。 4. くねくねを遠くから眺める程度では問題は無いが、詳細が見え、それが何者であるかを理解すると、途端に精神に異常を来たす 。

    2000年にある怪談投稿サイトに投稿された話(おそらく創作と推定される)が起源とされる。その話が、別の者により改変され、さらにこの話が創作である旨を明記した上で、2003年に2ちゃんねるの「オカルト板」に投稿された。しかし、ネット上で伝承していく過程で、この話が創作であるという断り書きが抜け落ち、怪談話の部分だけが一人歩きしていった。同じ年に「民俗・神話学板」でも話題になり、「オカルト板」と「民俗・神話学板」の両方に「くねくね」についての専門スレッドが作られた。やがて、各種の体験談が書き込まれるようになり、話のバリエーションも増えていった。その後2ちゃんねるの中で発展した「くねくね」の話題は外部の同好者のサイトにも広がり、音声・画像・動画などの形でも展開されるようになる。さらに、ネット内のみならず、オカルトライターの手によって、雑誌なども含めた出版物にも取り上げられるようになった[注釈 1]。

    2009年頃まで、2ちゃんねるの「民俗・神話学板」における「くねくね」についての専門スレッドでは、「くねくね」の解釈に関する各種の考察が展開されていた。そこでは、タンモノ様や蛇神といった農村部の土着信仰や古来伝わる妖怪と関連付ける説や、ドッペルゲンガーの一種とする説、熱中症による幻覚説など、通俗的民俗学のイメージに沿うような様々な説が挙げられていた。ネットオリジナルの怪談ではあるが、昔話の「こんな晩」や現代都市伝説の「お前だよ!」と同じ結末の構造を有しているとも考えられる。

    伊藤龍平「ネット怪談「くねくね」考 --世間話の電承について--」『世間話研究』第18号、世間話研究会、2008年、 1-13頁。
    伊藤龍平「続「くねくね」考 --ネットロアと電承体--」『世間話研究』第22号、世間話研究会、2014年、 1-17頁。
    佐々木高弘「民話の地理学」、古今書院、2014年、 ISBN 4772285075。
    『日本怪異妖怪大事典』小松和彦 (監修)、東京堂出版、2013年。ISBN 4490108370。
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